「餘部鉄橋・最後の夏」
1.まずはお目当てから
冬場の強風対策のために、無粋なコンクリート橋への掛け替えが予定される餘部鉄橋。長らく時期が取り沙汰されていたが、ついに「2007年春に工事開始」と決定した。つまり今年が工事開始前最後の夏になる。
「夏の餘部・城崎は三年続けて行ってるし、今夏は時間もあまり取れないから…」
 このへんで山陰本線から離れて四国あたりにでも、と思っていた筆者だったが、結局仲間たちと連れ立って餘部へ行ってしまった。

 着いた翌朝、城崎温泉を仲間の車で出発。のんびり寄り道しながら、昼過ぎに鉄橋の山側へ着く。
「おお…」
 四〇メートルの高さを列車が駆け抜ける。素朴な造りをした鉄橋のおかげで、夏の青空の中を飛んでゆく様に見える。
 集落で一軒きりの店で飲み物を買い、橋のたもとにある餘部駅を目指してジグザグの坂を登る。何人もの人とすれ違う。撮り鉄っぽい人もいれば普通の観光客もいる。二年前にテレビで紹介されて以降ちょっとした観光スポットになっているが、この夏は特に多い様だ。
 振り返るたびに橋桁が近づき、そして碧色の海が大きくなる。駅舎も屋根もない小さな駅、そしてもうちょっと登って「お立ち台」へ…。 【下段に続く】


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山側から鉄橋を見る。高さがよく分かる。四半世紀の間ここを走り続ける特急「はまかぜ」が今日もゆく。
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アップでもう一枚。

海側からの眺めは他のアルバム参照。
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真下から東(城崎温泉方面)を見る。いつ見ても、高い。
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反対側を逆光強調で。たもとに餘部駅が。【駅への道は「基本編」の5ページにあります】
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坂道の途中で。海がだんだん見えてくる。もう少し光線が強いと澄んだエメラルド色が見られる。
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餘部駅で。新たに「25キロ」の速度制限が。工事関連か、はたまた観光向けに橋を徐行することにしたのか。
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トンボが舞っている。
そういえばこの近辺だけ他より涼しく、天気も変わりやすい。山の気候だ。
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駅横の「お立ち台」より、"あまるべロマン"号(特別料金不要)。今夏は五両編成にてこの付近を四往復。
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鉄橋からの眺めを徐行で楽しんだ後、餘部駅停車。乗る人、降りる人…
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そして撮る人、録る人(写真、ビデオ、録音…マニアにも色々おりまして)
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ふたたび「お立ち台」からの眺め。家族連れや若い女性客が多く、マニアの聖地とは思えない和やかムード。
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トンネルを抜けると、そこは明治生まれの高い高い鉄橋【列車からの眺めは「基本編」の7ページに】。
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城崎温泉方面から下り普通列車が到着。塗装が古びて「ドドメ色」と揶揄されていたが、塗り直しが進行中。
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後ろの車両だけ「ドドメ色」のまま(汗。
地元の中高生の皆さん、大勢でお騒がせしております。
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日が落ちてくる(ただしまだ15時半頃)も、なお入れ替わり立ち替わり観光客が。そして鉄も居座ったまま。
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特急「はまかぜ」3号が西へ。夏の旅行シーズンにつき、この日まで2両プラスの6両にて運転してました。
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引き続き、一日の活躍を終えて上り方面・豊岡へと回送される「あまるべロマン」号。また明日〜。
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帰途につく人々。中央奥の木立の向こうにも人が大勢。
車の仲間が今日で帰るので、筆者たちも帰りは列車。

コンクリート橋が造られるのは現鉄橋の山側で、そして五年ほどかかる。
 だから、橋を渡る列車から海を見るのは当分大丈夫だ。また「お立ち台」からの景色も、来年の夏ぐらいまでなら工事を気にせず楽しめそうだという。
 当サイトの「ガイド」などを参考にしながら、ぜひ餘部鉄橋をお訪ねあれ。また、次ページ以降、そして他のアルバムに掲載した通り、城崎温泉から餘部に至るまでの道中もよい景色が散在するのんびりした道中だ。

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